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2008年02月28日 『はるのゆめ』

気がついたら如月2月も終わりに近づき、弥生3月がそこまで来ています。
鎌倉ではあちこちに梅の花がかわいらしく咲いていて、春の訪れを告げてくれています。

和歌山で今回テレビ和歌山(WTV)制作の「美しい和歌山」という1時間番組の音楽を一部担当させていただきました。四季折々の和歌山県の景観を取材した番組で、立ち入ることのできないような場所やこの季節のこの時間にこの場所でなければ!というような貴重な映像がいっぱいの番組です。

映像に音楽をつけるというのは初めての経験!
まずは私が担当する場面を見せていただきました。
熊野の映像がそれはもう信じられないくらい神々しく映し出されて私はただただ圧倒されて感動して、もしまわりに誰もいなかったなら涙を流して嗚咽していたにちがいありません。
見終わってすぐに筝と十七絃に向かい調弦していきます。何も考えなくてもすらすらと決まって、すぐに即興演奏を始めました。映像はもう見ません。そのときにはもう私はその場所にいるような気持ちになっていましたから。
山、海、風、川、空、水、木、光、雲、石・・・・千変万化する色、かたち・・
その空気の中に身をゆだねるように自分の手から音を紡いでいきます。

・・・なんて幸せなんだろう!・・・

ふわっと浮遊したような幸福感と突き上げてくる熱いちからでいっぱいになっていました。
こんなすてきな瞬間をいただけてほんとうにうれしかったです!ありがとうございました。

3月13日(木)21時よりテレビ和歌山にて放映されます。是非ご覧下さい!!!
ほんとうは、全国のひとたち・世界中のひとたちに観てもらいたいなあ!

そのあとはいつもの和歌山レッスン。
レッスンはもちろんだけれど生徒さんたちとの合間のちょっとした会話がまた楽しい!
この前は急に霰が降ってきて、屋根で弾ける音はなんともにぎやかで思わず生徒さんと顔を見合わせてにっこり(^_^)。(お互いに同じことを考えていたよね!!)
「今、水の変態(宮城道雄作曲)を思い出したよね?この音があられの音なんだね~。」と言いながらわざわざ窓を開けると、白くて硬い粒がお米みたいに窓から勢いよく入ってきてまるでひなあられのよう!
生徒さんとは、夕陽を見たり、月を眺めたり、、、、、たった一度しかないその時間を一緒にすごせる喜びを身に沁みて感じます。

そして、和歌山から東京のリハーサルに直行。
2月は激ヒマの予定がなんだか結局慌しく、リハーサルのない日は打合せが入ったりして、休日は当分なさそう・・・乗り物での移動中は爆睡か読書。午前中はゆっくり過ごそうと思ったら突然歯痛になり、歯医者さんに通う羽目に・・・(泣)
そんなバタバタな中で一番静かでおだやかに安らいでいるのはリハーサルの時間!
3月1.2日はスパイラルで声明の会に出演しますが、リハーサルでお坊さんたちの声や石を叩く音や吹く音でいっぱいになった空間にいるだけでもう脳はリラックス!
幸せです!

そして、今日は朝から恐ろしく散らかった部屋をお掃除して、お洗濯して、賞味期限の切れた牛乳と卵のためにお昼ごはんは大好きなホットケーキを焼き、レッスンの合間を縫って東慶寺に梅の花を見に行きました。あんまりいいお天気だったから。

少し写真を撮りました。寝不足だけど、リハーサルやこうしてお花を観たり写真を撮ったりするだけで疲れはどこかへ飛んでしまって微笑みが残ります。
写真を撮るときはいつも会話をしている気分なんです!だから楽しい!

そういえば、最近は万葉集の歌にも泣けるようになりました(笑)
正しく理解しているかどうかは疑わしいけれど・・・(苦笑)
心が思いきり広い世界に広がっていくように思えたり、ときには胸が詰まったりして。

忙しくて歯が痛くて肩もバリバリにこっているわりには、うきうきした日記になりました。
春ですからね!

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2008年02月17日 『笑う門には福来たる』

最近東京の街中で何年かぶりに知人とバッタリ再会することが連続しています。東京で偶然誰かに会うことなんてめったにないのになあ・・
恵比寿駅で、神保町で・・・

本番の予定も3月まではないと言いつつ、こんなときこそ!と街に出かけ、インターネットで本を購入しては本を読み、たまにはちょっとお料理も(といっても普段とはちがうお味噌汁やサラダを作った程度ですけど(^_^;))、、、なんだ!結局じっとしてなかったんだ!と今さらながら(笑)。

念願の神田古書街に出かける夢も実現(大げさな!)
ともかく都会のポケットに入ったような不思議な感じでした。
お店に入ると古本のにおいがぷーんとして、寡黙でちょっと不機嫌そうなおじさんがレジで用事をこなしています。足元には暖房具。天井まで積み上げられた本。お店によっては歩くのもやっとというくらい本が乱雑に散らばっていて、下手すると全部が崩れ落ちてきそう(危)
値札がいっぱいぶらさがっていて、○○全集が紐でまとめられています。
業者のひとたちはしょっちゅう出入りしていて、レジのおじさんとやりとり。

まったくの初心者の私はただただ珍しくてあちこち見回すものだから、レジのおじさん(店主さんですよね、たぶん・・)も「変な客だなあ、どうしてこんなところに来たんだ?」というような顔でこちらをちらちら見ています。
お客さんは、男性が圧倒的に多くてしかもほとんどが年配の方か学生さん。数少ない女性もなんだかもう常連という感じ。

流行のファッションはここでは見られないし、お店の中は外の喧騒をよそにすごく静かで(もちろんBGMもなく)まったく別の時間が流れているようです。
安価な本とびっくりするほど高価な本があって、私がほしいと思っていた本は思っていたよりかなり高額で手が出なくて、当分は図書館通いで読むしかなさそうです(涙)。
不思議なことに、図書館とちがってここで本を開くとなんだか生々しいのですよね。作家の体温が伝わってくるような、情熱が迫ってくるような感じがして・・・何故かなあ?
図書館はもっと冷静な空気のような気がするけれど、まあ、それは初めて体験している私自身が興奮していたせいだったかもしれませんね。

ともかくも、神田古書街探検はとても寒かったけれどおもしろかったです!圧倒されて結局1冊も本は買えませんでしたけれど・・・また行きたいな!

そんな日々の中、ちょっと元気のない日もありましたが、一日落ち込んだあとで夜、鏡を見たら、なんと!今まで見たこともない新たなシワが顔に刻まれていたんです!
「落ち込みジワ」と命名。(別に名前つけなくてもいいんだけど(^_^;))
わぁ~ん(泣)どうしよう~(大泣)
さっそくシワ退治大作戦を開始!
結局、いろんな化粧品を使うよりもにっこり笑うことが一番いい方法でした。
次の日は朝から笑顔笑顔笑顔(^_^)(^_^)(^_^)

シワ消えました!(めでたしめでたし)

いやはや、自分の顔は自分で作っていくものだと実感しました!(笑)
元気がないときには無理しても笑顔を作ると、我ながらちょっと不気味だけど(笑)まあ、いいかあっていう気分になって、ゴキゲンなできごとを呼べそうで、そうするとまた笑顔になって・・・

笑顔の連鎖作りましょう!


2008年02月12日 『ちいさな出会い』

食に関する話題の少ない私の日記(笑)
あまりに粗食で、しかもメニューも変わり映えしないので話題性なし(^_^;)
スイスでは、チーズとパンとチョコレートと野菜がおいしかったなあ・・・

食料は電車に乗って隣の駅まで行ってまとめ買いするのですけれど、重い荷物を持つと肩や首がこって演奏にも影響するので、いつもお買物にはゴロゴロとキャリーケースを引きずって行きます。

いつものようにキャリーケースのかたちが変わるほど大量に買物をして、入りきらない荷物を手にいっぱい抱えてバタバタと電車に乗り込むと、目の前にほっぺを真っ赤にしたかわいい小学生くらいのぽっちゃりした男の子がふたり並んですわっています。
そっくりだからきっと兄弟ね。と思っていたら、ひとりの男の子が「どうぞ座ってください。」と立ち上がって席を譲ってくれました。
「もう次の駅だからだいじょうぶよ。ぼくたち、まだもっと先まで行くんでしょう?」と、私。(へとへとに見えたのね・・・(^_^;))
「はい。でも・・・どうぞ。」と、男の子は居心地悪そうに譲ろうとしてくれます。手にはしっかり切符が握られています。
「ほら、もう着いちゃうし・・だいじょうぶだから座っててね。」と言うと、隣に座っていたこれまた見知らぬおばあちゃんが「あんたたち、えらいねぇ。そのやさしい気持ち大きくなっても大切にするんだよ。えらいえらい!ごほうびにあめ玉をあげようね。」と言ってバックの中をゴソゴソ。兄弟ふたりにあめ玉をあげて、「あんたたち、兄弟かい?」と質問。
「(頷)。ひとりで電車に乗るのは不安だからお兄ちゃんについてきてもらって・・・」と弟くん。
「知らない人に席を譲るひと声を出すのは勇気がいったろう?こどもなのに座ってるの悪いと思ったんだろ?」と、おばあちゃん。
「うん・・・」と、恥ずかしそうにうつむきながらうなずくこどもたち。
「いい子たちだねぇ。ほんとに。」と、おばあちゃん。
「ほんとに・・・・」私もあんまりかわいくていじらしくてにっこり・・・そうしたら、この会話を聞いていたまわりのお客さんたちもなんだかみんなにっこり微笑んでいる!

電車の一角にあったかい空気が生まれた。ふわっと何かがとけたように。

すぐに電車は私の降りる駅に到着。
「ありがとう。気をつけてね。」そう言ってぼうやたちとお別れ。

心はやさしさと幸せでいっぱい。
こんな気持ちになったのはきっと私だけじゃない。ぼうやたちのやさしさが私やみんなを幸せにしてくれたのね。

ありがとう。

2008年02月11日 『はるめき=ときめき』

久しぶりになんの用事もない一日。といっても、もちろん練習はあるし、事務用事もいくつか、ちいさな原稿もひとつ書かなくてはならないのだけれど(これはもう日常生活ですからね。)
切羽詰まった本番を終えて一息。ちょっと休憩という感じの2月です。

スイスから帰国してすぐに和歌山でレッスンをしてリハーサルが続き、今日は世の中も休日。私も休日。
外はとってもいいお天気です。

今年は東京でも雪の日が多かったようで、私はその頃和歌山だったのですが、一昨日の雪の日は鎌倉にいました。東京でリハーサルを終えて駅を降りるともうすでに辺りは真っ暗で、空からどうやって雪は降ってくるのかしら?と上を向いてみると、すごいスピードでまるで自分めがけて落ちてくるようにこわいくらい鋭く漆黒の空から真っ白な粒が降ってきます。
窓から眺めているとあんなにゆっくり降っているように見えるのになあ。。。

月を眺めながら走っていくと自分についてきて走っても走っても追いかけてくるから、きっとからかわれてるんだ!って思ってよくおつきさまに遊んでもらいました(笑)
まるで空が笑ってるみたいだった・・・・

シューッシューッって加速して落ちてくる雪に対抗して空を眺めてがんばったりして、やっぱり空が笑ってるみたい・・・

夜、少し雪が積もって、あたりは雪明かりでほのあかるくなりました。
雪の静けさは今まで気づかなかった音を際立たせて、やがてすべての音を止めてしまうようにどこかへ誘っている・・・美しさという誘惑。

そして、雪が解けて、気がつくと日ざしは春めいています。梅の花も「また春がやってきたんですよ!」とささやいているように、ちいさな花を咲かせて、芳しい香りはやさしく肩をたたいてくれているようです。
ベランダに毎年やってくるツバメたちもまた帰ってきて今年も巣を作るのかしら?
雛鳥のかわいい鳴き声が聞こえるかな?

毎年春になると新しい自分が生まれたような気がします。
私の誕生日が春だから?
きっとそれだけではないはず!

一年四季折々にコンサートをしたせいかじっくり季節を感じながら生活し、生きていくことをあらためて体験した気がして・・・・そうすると見過ごしていた空や木や花や風の動き、そして自分の心やからだの動きにも敏感になったような気がします。

春には春のこころがあるんですね。


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