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2008年01月29日 『「LETTER~winter~」終了、そしてスイスへ』

もっとはやくご報告をしたいと思いながら、余裕がなくてこんなに遅くなってしまいました。
「LETTER~winter~」満員御礼!ありがとうございました!
四季折々にコンサートホールではなくお花屋さんで行われた4回シリーズ最終回、みなさまのあたたかい雰囲気の中で楽しく終えることができました。

音楽のために整えられた環境ではないところを敢えて選んだことは、私自身の冒険でもありましたし、いらしてくださったみなさまにもいつもとはちがうものを受け入れていただくことを半ば強制的にお願いしてしまったようなところもありました。
最初は、外の車の音が気になり演奏にも集中できなかったけれど、今ではそんな環境の中にある自分を受け入れ、その中で音を紡いでいくことができるようになりました。

どんなに雑然とした場所でもそれを排除したり拒否するのではなく受容しながらとても静かな気持ちでいられるということ・・・。

そして、筝という楽器あるいは自分の原点を見つめられたこと。

このふたつは、私の中でとても大きなできごとでした。

時間や季節、あらゆる変化をある定点から見つめ、受け入れ、それはたぶん聴いてくださったみなさんと共有できたのではないかなと思います。感覚や考え方の違いも含めた信頼感みたいなものが築けたような気がするんです。

そして、さらに今度は6月28日に神楽坂・セッションハウスで新しい世界に向かいます!
確かな一歩を築くことのできた一年間でした。応援してくださった皆様本当にありがとうございました。
今後もどうぞよろしくお願いします!

そして、スイスで行われたダボス会議・世界経済フォーラムの東京都主催レセプション「東京ナイト」で演奏するために24日コペンハーゲン経由でスイスへ出発。
26日が本番だったので、散歩するような時間的余裕もなく移動や準備・リハーサルでバタバタ・・

私が宿泊したのは、バッドラガッツというところで、「アルプスの少女ハイジ」の中でクララが肺結核の療養のためにやってきた場所。

教会の鐘の音が山々に響いて、寝不足の寒い朝でも窓を開けてベランダに出ると、目の前にはアルプスの山々。家々の煙突からはのどかに煙がたちのぼり、人々の話し声が聞こえます。
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「なんていい空気!(深呼吸)」
そして、しばらく山を見つめるんです。
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ダボス会議では、世界のさまざまな話題が話し合われます。それは大きな会議の中でも、ホテルのロビーの一角の雑談でも。
たくさんのひとたちが集まって、出会って話し合う場所。

私にも感激の出会いがありました!思いがけないできごと。
今まで会っていたとしても不思議のない人と、このタイミングでしかもここでだからこそ会えた!ということはきっとあります!
会うべく人と会うべきタイミングで人は出会っているにちがいない!

レセプションでの演奏は、アンコールもいただいて汗だくになりながらもほんとうにうれしい瞬間でした。
華やかな夢のような時間。

世界にいるたくさんのひとたち
世界にあるたくさんのもんだい
よろこびとかなしみ
しあわせのありかはどこ?
こんなにもうつくしい地球・・・

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2008年01月17日 『LETTER ~winter~直前!』

来週にはスイスに行くことになり、今月は年明けから毎週末本番で、そのための準備で徹夜に近い日もあり、目をまわしながらも(@_@;)がんばり中です!
お年賀状やメールの返信も遅れがちで、ごめんなさい(>_<)と思いながらも何事も時間のかかる性分なので諸々遅々として進まず、どうかお許しくださいませ。

和歌山の有田川町での本番は、藤原道山さんと久しぶりに「筦絃秘抄」(肥後一郎作曲)を演奏。
企画協力された伊藤和子さんがずっと続けられている学生邦楽フェスティバルでこの曲をふたりで演奏したのがちょうど10年前だそうで、やはり当然のことながら、演奏も変わりました。いろんな経験がそれぞれの音楽を変えて、ちがうものが生まれるというのはいいものだなあと思いました。同じ楽譜の中からちがうものが見えてくる・・・・10年前の書き込みがなんだかとても初々しい!
当日はお着物割引というのがあって、和服姿のお客様も多く、客席も華やかでおめでたい雰囲気がいっぱい。遠くからもたくさんご来場いただきまして、ほんとうにありがとうございました!

そして13日は江戸信吾さんの筝のためのソロ曲「Southern Cross」を演奏。坂本勉先生亡き後その跡を継がれて玉宏会の家元になられた江戸信吾さん。今回は創立50周年記念の演奏会。
全国から集まったたくさんのお弟子さんたちの力のこもった舞台が続き、大盛会でした。
ゲストの方々は、江戸信吾さんが継がれた頃から彼の新作を演奏してきた人たち。楽屋ではみんな和気藹々。とても楽しい雰囲気で、打上げでも爆笑の連続。
私の演奏は?うーーむ。。。緊張しないで力が抜けて楽に演奏できる日はいつ来るんでしょうね・・・・・(溜息)

そして、19日、今週の土曜日ですね。私のコンサートシリーズ「LETTER~winter~」。
四季折々に一年間開いてきたお花屋さんでのコンサート最終回です。こんな直前になっても、まだ作業を終えてゆっくりなんてことは夢のまた夢で、なにもかもが進行中。ここまでということがなくて、調べていくうちにわかってくることが増えて、ああ、どうしよう~(汗)

今回は、年明けして間もなくだし、おめでたい雰囲気でいこう!と思っていたのですけれど、計画通りに興味の方向は定まってくれないですから、私の場合・・・

私という船は大体一応目的地を最初はなんとなく持っているのだけれど、風が吹いたり、条件が変わるとすぐに舵を切って、方向転換するので、どこに漂着するかわかりません。港をめざしているのに、気がついたらちがう港だったとか?(笑)港に着けなくてどこかの海岸に打ち上げられたとか?
ちっちゃな帆掛け舟なのでどこへ行くやら。ゆらゆらゆら。

元旦に初詣に行った玉津嶋神社に祀られている衣通姫(そとおりひめ)ってどういう人物?神さま?なんだろう?と思って調べていくうちに、衣通姫が軽大郎女と同じ人物であることがわかってきて、古事記を読み始め、そこで軽太子と軽大郎女の悲恋のお話や交わされた歌を読みました。この歌に感動して・・ん?ちょっと待って?そういえば亡き高田和子さんが演奏された高橋悠治作曲「鳥も使いか」という曲ってもしかしてこの歌?と思い当たって調べてみたらやっぱり!
高田さんの追悼のライブで発売されたCDのタイトルは「鳥も使いか」。今もずっと聴くことができないまま。ひとりではとても聴く勇気がなくて、今回こうして思わぬところでつながったのだからと思って手にとってみたけれど、やっぱりまだ聴くことはできません。。。。。どの曲の歌詞を読んでもとてもすばらしく、演奏もすばらしいにちがいないし、聴いてみたいけれど、声というのはあまりに生々しくてつらいので。

で、今回は悠治さんが使われていたものとはちがう歌ですが、それを歌ってみようという試み。
私には学術的なことはわからないけれど、古事記や万葉集には不思議な表現がいっぱい出ていて、それがすごくおもしろいのですね。なんとなく自然の中にある声のような気がして。
ことばの音としての響きやリズムというか調子のようなものがとても豊かで、意味がよくわからなくても何かが湧き上がってくるようなエネルギーを感じます。
また、古事記には琴について書かれている場面が非常に多くて、それは木への信仰心ともつながっていたり、和歌山の身近な場所(三社詣に行った神社など)も次から次へと登場して、新年早々私がぼんやり興味を持っていたことがどんどんつながっていくのでそれに引き寄せられるように本を読んでいます。
ただ、勉強不足のせいかいろんなことを理解するためには何度も読まなくてはわからないことばかりですし、歌もともかく何度も何度も声にしてみることーそんな原始的ともいえる体験主義的勉強法?に拠っているのでものすごく時間がかかります。
歌のはじまりについてもっともっと知りたいです!

そんなわけで、プログラムは以下のとおりです。
1.「乱~刈薦(かりこも)の~」八橋検校「乱」と古事記の歌より
2.「甦る五つの歌」沢井忠夫作曲 ストリートダンスを元に振付られた踊りと共に
3・「数え歌変奏曲」宮城道雄作曲
4.「空に向かう木のように」西陽子作曲・即興演奏
5・「Dress Dance Dream」西陽子作曲「Dance Dream」を含め衣裳とダンスと音楽をクロスオーバーさせたミニチュアパフォーマンス

最後は楽しくにぎやかに3人で演じる予定ですが、それ以外は結局やはり自分の今興味のある方向へと行ってしまいました。出会ったことがらやひとから展開されていく世界。扉はこんな近くに、こんなにいっぱいあるのに、気づいていないだけ。

玉津嶋神社参拝から始まった今年、そこから開かれた新たな興味も昨年の布石があったからこそ。まるで用意されたかのように順番にいろんなことが目の前に起こります。
そういえば、こどもたちのことばの中にも何かおもしろいことばの原形があるかもしれないと思って、わらべうたを調べていたら、昨年末母が教えてくれた「ふるつくふーふー」というおまじないの「ふるつく」はふくろうのことだとわかりました。ふくろうは不苦労。苦労しないように新年明ける前にからだについた垢や穢れはすべてきれいに禊ぎましょうね。苦労よ、飛んで行けーというおまじないだったのでしょうね。
思わぬところで発見!なんだかうれしい!

こうして本を読んだり、歌ったり、考えたり、そして筝に向かって練習したり、即興してみたり、ぽろぽろ音を出しながら曲の断片をかいてみたり・・・・・
感覚→知識→感覚を繰り返していくと、感覚と知識のどちらにも気づかされることがいっぱいあって、ある時期混乱してあっぷあっぷしてしまいます。自分にしっかり定着して、その実体がわからないほどかたちのないものになって蓄積するまでには相当の時間が必要でしょう。時間の経過とともに忘れたり失っていくものもたくさんあるはずです。

とりあえずは、寝る時間も惜しい(と言いつつ爆睡してますが・・・(^_^;))と思えるくらい夢中になって興味を持つことに出会えていることは幸せなことだなあと思いつつ、19日に向けてまとめなくてはー!と焦っている日々です。

もし、お時間ございましたら、是非遊びにいらしてくださいね!

2008年01月09日 『今年もよろしくお願いいたします!』

新年あけましておめでとうございます!
・・・といってももう随分日が経ってしましましたが。。。。(汗)

毎年のことながら、和歌山で新年を迎え、コンサートをひとつ終えて鎌倉に戻ってきました。

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

さて、今年も母はすべて手作りでおせち料理を作ってくれました。私は下ごしらえを少し手伝って、あとは盛付け担当。
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そういえば、元旦にまず神棚と仏壇に灯をともして一年の無事をお祈りし、その後母のお手製のお雑煮とおせち料理でお屠蘇をいただくという恒例行事は生まれてから一度も欠かしたことがありません。
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大晦日は、年越しそばをいただいて、お風呂に入って一年の禊。母は祖母から、「年内の汚れは年内に落とさないとだめよ。ふるつくふーふー。ふるつくふーふー。(この唱え言はたぶん古い垢は祓いましょうという意味だと思うのですが。。)」と言われていたそうで、なんとか除夜の鐘を聞く前に入浴を済ませました。

今年の初詣はまず玉津島神社(たまつしまじんじゃ)。万葉集にも詠まれている和歌の浦にある神社です。
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稚日女命、神宮皇后、衣通姫(そとおりひめ)が祀られています。衣通姫はその美しさが衣を通しても光り輝く絶世の美女で、和歌のかみさまでもあります。
そんな強く美しいかみさまたちからおちからを授けていただけますように。
和歌にもっと深く関わっていくことができますように。

和歌の浦は、私の家から自転車で10分くらい、歩いても30分余りで行くことのできるところで、片男波(かたおなみ)海岸や干潟はとても身近な場所でした。
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山部赤人に詠まれた歌。
和歌の浦 潮満ち来れば 潟を無み 葦辺をさして 鶴(たづ)鳴きわたる

和歌山の人なら誰でも憶えている歌です。
あらゆる場所に神話が残っていて、万葉集にもたくさんの歌が詠まれ、宗祇や明恵、西行といった人たちを生んだ土地。

そして、3日は和歌山市の三社詣。
まずは竈山神社。
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そして伊太祁曽神社。ここには木のかみさまが祀られて木に関わる仕事の人たちの信仰を集めています。
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最後に日前神宮。
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三社とも「古事記」や「日本書紀」に登場する神話と関わりの深い神社です。

和歌山は紀の国、元は木の国でした。だから私は木に魅かれるのかな?
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筝も木の楽器。筝の音は木の声。
海を眺めて波間に心が溶けていきそうなとき、山の木々のざわめきに心が揺れるとき、海と山が空と風を招くように・・・
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どこに行くにも山を越えなければならない閉ざされた地。海を見るしかない和歌山の人は関西人という意識が薄いのではないかしら。
山と海と空と今立っている場所をいつも見ている。
そんな地で生まれて育ったから、籠ることが好きだし、彼方に憧れる・・・

万葉集に詠まれた2首の歌

言問はぬ 木にはありとも 美(うるは)しき 君が手(た)馴れの 琴にはあるべし
言問はぬ 木にもありとも 我が背子が 手馴れの御琴 地(つち)に置かめやも

今年も歌やことばに関わっていきたいし、旅もしたいです。
音は声。ことばや自然の中にある音を拾い集めて歌にできたらどんなにすてきでしょう。
和歌山探検も楽しそうで、ちょっぴりはまりかけています。

「き」
木、気、奇、鬼、生、己、喜、起、危、祈、忌、希・・・・
「き」には「き」という音のちからがあって、それはかなり強いものなのではないかな。などとぼんやり思います。
きのくにに生まれてよかったとつくづく思います。そして、鎌倉に住みたいと思ったのもそんな環境が少し似ているような気もするんです。

たくさんの発見に心が躍って、ちいさな存在だけれど心はいつも大空を自由に飛んでいられるように。
心の空の広さはいつだって自分で決めているんだもの。

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さあ!まっさらな自分になって軽やかに出発!

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