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2006年12月26日 『大掃除、そして新年へ』

随分ご無沙汰してしまいました!文章を書く余裕がなくて、バタバタとすごしておりました。。
この間にもいろんなことがありました。年末にきて、音楽に関してあるいは自分自身に関しても、直視することによって決断し選択せざるをえないことがあり、引きずっていた(解決しないまま放置していた、目をそむけていた)ことに今の自分なりの結論を出せたように思います。何かを得るためには何かを捨てなくてはならないこともあります。見栄を張って本当の自分の姿や能力を見失っているときもあります。

これまでのできごとを順番にご報告!

ウィーンフィルのメンバーによる演奏を聴きに行きました。やっぱり音がすばらしかった!どうしてあの音が出せるのか聴きながらそればかり気になっていました。
私は、学生時代モーツァルトが好きではありませんでした。あのキンキンキラキラした感じが受けつけなくて。。。。ところが、ウィーンにいって楽友協会でウィーンフィルの演奏でモーツァルトの作品を初めて聴いて一瞬にして私の嫌悪感は吹き飛びました。まるでちがった曲を聴いているかのような響きでした。
音の成分がちがう!!成分の比率がちがう!!
今回聴いてやはりそう実感。最近私はまた自分の音をいろいろ実験中なのですが、刺激を受けました。
で、現在進行中というところです。。

そのあと、江戸信吾さんという邦楽の作曲家の作品のレコーディングが2日にわたってありました。彼の作品は高校生にも大人気で、パワフルで、あたたかい感じの曲です。
最近は、レコーディングも本番も用意するものは決まってます。大量のミネラルウォーターとチョコレート、梅干。これで集中力も持つし、パワーも持続します。ってまるでスポーツ選手みたい(^_^;)でも、演奏家って結構それに近いと思います。身体能力がすごく重要ですからね。
こちらは、来年早々にリリース予定。コンサートも1月27日にあります。

そして、府中市美術館にて松井茂さんの詩の朗読。彼の作品「量子詩」と「純粋詩」を彼と私で交互に4時間にわたって読んでいくという試み。初めての朗読、しかも長時間連続で。ということに多少の不安はあったけれど、まるで時間の波に沿うようにゆるやかに自然に声が流れて朗読は終了しました。声を出しながら、こどものように無心になって、誰というわけでもなく、どこにというのでもなく、灯をともすように、水に小石を投げるように、語りかけていくこと。そこに広がるひとつの世界。朗読も音楽と同じ。トリップするということでしょうか。。。。
打上げはまたとても楽しかった!詩人、歌人、美術家の方々、そして美大生。。。音楽の世界とはまるでちがう話の内容。無知な私はちんぷんかんぷんで、ついていけないことばかり。でも、なにもかもが新しいから新鮮で刺激的!驚いたり、そういう考え方もあるんだとか、これにはこういう意図や画された意味があるんだとか、ともかく、まるで外国に来たよう。ここまで知識がなくてかけ離れていると、逆に落ち込むこともなく、少しでもいろんなことを吸収したいとただそう思うのみ。
私なんてことばで説明できないことだらけ。。。でも、この場にいて仲間として参加できたことはほんとにうれしかったです。これからまた展開していく様子も。。。楽しみです!

そして、小学生たちのためのワークショップ。元気いっぱいのこどもたち。約100分の授業で全員ほとんど「さくら」が弾けるようになりました。ひとりひとり全員の手をとって教えることができました。女の子は、たいてい器用に上手にすぐ弾けちゃう。男の子は特殊奏法を編み出してるか夢中になって入り込んでるかどちらか。。結構笑えました!男女の持って生まれた性質の差ってあるのねー(^_^;)
知的障害をもったこどもさんが中にいたということは後から伺いましたが、全然わからなかった。みんなとても楽しそうで、にこにこ話もできたし。。。こどもたちのきらきらした目がまっすぐにこちらを見て、ちいさなことにもすごい反応!奏法の説明で音を出すと声で真似してくれて、その声が教室にこだまする。
すてきな瞬間。私も同じ。おもしろいよね!楽しいよね!驚きだよね!
最後に私の演奏。たくさんの拍手ありがとう。

そして、来年なんとヴォーカルデビューするためのリハーサル(*^_^*)
といっても、当然ながら前座ですよー。今年中ザワヒデキさんという美術家の音楽作品のアルバムに筝の演奏で参加したのですが、その完成・発売祝賀ライブで、ロックバンドのヴォーカルやります(ぎゃあ!)まあ、いわば新春かくし芸大会みたいなもので、もちろんわたしたちの後にはすばらしいバンドの方々がメインで演奏されるのでご安心を(^_^)v
かくし芸といっても実は私にとってはかくし芸ではなく、ロックなんてまったく知らなくて髪振り乱して歌う激しい音楽でしょ。というその程度の知識レベルで。。。バンド名は「Yoko's First Love」。リーダーはベースの武石藍ちゃん。彼女は私の友人ですが、高橋悠治さんのレコーディングに遊びに行っていた頃からなんとなくロックのバンドやりましょうよーという話が出ていて、冗談のつもりがいつの間にか話が広がって現実になっていたというわけです。歌が苦手で、しかもロック。しかもしゃべれもしない英語。。まあ、確かにこれだけダメなことが揃ってることも珍しい。。。というわけで、リハーサルはしたけれど結果は予想通り。音痴で、ノリも悪く、英語は関西系で。。。いやはやこれじゃバンドのメンバーに申し訳なさ過ぎるし、お客さんににだって聴かせられたもんじゃないわー(>_<)
というわけで、お正月はロックの練習にたぶん明け暮れる予定です(~_~;)20年ぶりくらいにカラオケボックスとか行って練習しちゃおうかなあ。。。

そしてクリスマスイブ。藤原道山さんの古典ライブに出演。
リハーサルからここに至るまでにほんとにいろんなことを考えました。道山さんと山登松和さんとのリハーサルによって私の中で提起された問題。
古典を弾くということが自分にとってどうあるべきかということ。今の自分にできること、できないこと、役割、何が大切なことなのか。。。
結論を出せたのは前日。本番はもうすがすがしい気持ちでした。演奏は楽しかった!特に「さらし幻想曲」は3人のやりとりに緊迫感があり、会話があり、それがエネルギーになって聴いてくださった方々にも伝わったように思いました。。
道山さんでないとできない演奏会でした。じっくりと聞かせるものから技巧的なもの、尺八の種類もさまざま(長管の曲もありました)、多彩でエネルギーにあふれ、品のある演奏会。すばらしかったです!
打上げはただただ楽しい(^_^)vおいしいお料理をいただいて、ビールとワインを少しいただき、愉快な話に花が咲きました。道山さんとは長いおつきあいで共演した曲もたくさんあります。山登さんとは1年間は一緒に在学していたにも関わらず今回が初共演。思い出話含めいろいろ。音楽についてはあまり話さなかったかな?演奏で会話して、それが何よりお互いを分かり合えることですから。
☆すごくすてきなクリスマスイブでした☆
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(左から、山登松和さん、藤原道山さん、私。本番直後です。)

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(打上げ・クリスマスパーティー。左端は藤原さんとよく共演されているピアニストの妹尾さんです!)

そして昨日は朝から大掃除。換気扇から窓、玄関までの階段、冷蔵庫の中、着物の整理。。夜中までかかりました(+_+)一日でまとめてするからですよね。。。一年の感謝と新年への希望をこめて、雑巾がけをしてきれいに磨きました。

心の中も随分すっきりしました。年を重ねるとからだだけじゃなく、心の新陳代謝も悪くなるのかもしれませんね。こころもきっとからだと同じ。
余計な脂肪はなくしてスリムでいること。悪玉菌は退治して善玉菌を増やすこと。
身軽でいるために。動きやすくするために。元気でいるために。
フーテンでいるためにも身軽でなくちゃ!自分の脂肪で動くのが億劫になったり、動けなくなったりしないように。

信頼し、尊敬できるひとたちとの関係が広がって、そこから生まれるものがまた新しい広がりを生んで、そんな輪があちらこちらにいっぱいあってひとつにつながったり、かたちを変えたりしていきます。
浮かんでいようと、さまよっていようと、突き進んでいようと、失くしてはいけないものがあるのだろうと思います。

来年はどんな年になるでしょうか。
みなさん、いい年にしましょうね!どうにもならにこともあるけど、どうにかなることもいっぱいあります(^_^)v
みんなで幸せになりましょう!

どうかよいお年をお迎えください。
本年の日記は今日でおしまいです。これから、雨の中和歌山へ。年末ギリギリまでレッスンをして、新年は和歌山で迎えます。

今年一年ありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします。

西陽子


2006年12月09日 『12月・ちょっとした中休み』

この一週間、いろんな人と会いました。美容院に行って、リハーサルがあり、レッスン三昧の一日があり、友人のバースデイパーティーがあり、、、、
やらなくちゃならない仕事はまだ溜まったまま。。。(>_<)

美容院で私の担当をしてくれた助手の男の子は、ひとり旅が大好きで沖縄の話題で盛り上がりました。
この日以来沖縄の話題が絶えませんでした!

主なリハーサルは、ふたつ。
藤原道山さんと山登松和さんと「さらし幻想曲」の合わせ。これは山田流の曲ですし私は初めて弾くので緊張しましたが、うーん!おもしろい!(^_^)v というかおふたりがすばらしい!!(あたりまえだけど。。)
合奏の後は雑談。おふたりは私の大学の後輩ですが、卒業しちゃえば先輩も後輩もありません、みんな音楽家・演奏家としては同じ土俵の上に立ってるわけですから。。。そうは言っても学生時代の気分が抜けきらなくておふたりを「○○くん」と呼んでましたが。。。(^_^;)
話はやっぱり沖縄に。道山さんはついこの前宮古島に行かれたそうで、私も次は宮古島をめざしているので興味津々。そして、松和さんのアフリカ・オーストラリア旅行の話に。あまりに身を乗り出して聞いていたせいか「アフリカとかももしかして行きたいと思ってるでしょ?」と指摘され、フーテン体質・島マニアと言われてしまいました。(うーん。。否定できず。アタッテル!)私って寅さんと同じだったんだぁ。とお気楽に帰ってきたのですが、なんとなく気になってフーテンの意味を辞書でひいたらびっくり!かなり危険な意味だったのですね。でも、寅さんの一箇所に落ち着けないで放浪する癖、だめさ加減は私にも大アリです!

そして、一日レッスンの日があり、溜まった睡眠不足を解消すべく爆睡の日があり、尊敬する友人のバースデイパーティーも。演出は仲間と凝りに凝って、私はこども用の鉄琴を生演奏。
心をこめてHAPPY BIRTHDAY♪
ほとんど文化祭のノリ。みんなで心をこめて誰かのお祝いをするっていいですよね。喜んでくれる顔を見るためだけに一生懸命!HAPPYな表情を見たらもうそれでこちらまで最高に幸せな気分!
すてきな一年でありますように☆

そして、今日は16日に朗読をするためのリハーサル。詩人の松井茂さんが我が家に来てくれました。
原稿をいただいて、本番いきなりがいいでしょうということで読み合わせはなし。そのほかの打ち合わせをしました。そしてまたまた雑談。
詩について、音楽のこと、旅の話、いっぱいいっぱい話しました。4.5時間はしゃべってたかなあ。。
とっても興味深く、また考えることもたくさんあって、教えてもらうことももちろん、すごくすてきな時間でした。筝の楽譜をお見せしたりして、これからも何かいっしょにやっていけたらいいね。なんて話は盛り上がりました。
16日が楽しみです。みなさん是非いらしてくださいね。

そんなこんなで、これからまたレコーディングもあり、リハーサル・ワークショップもありで、東京のホテルに泊まることも。。。がんばらなくちゃ!

そういえば、1月にかなりえぇっ?(・_・;)と呆気にとられるようなライブがあります。(松井さんも出演されます!)その準備もこれから。。。(新春かくし芸大会という感じかな。。。)
また後日ご報告しますね。

2006年12月03日 『大原美術館にて』

1日の夕方に鎌倉を出発。倉敷に向かいました。倉敷に行くのは初めて。
「初めて」のドキドキは大好きです。知らないもの、見たことも聞いたこともないものの中に飛び込んでいくときのこの感じ。からだの中におさまっている臓器や体液、すべてが動き出すような。。。臆病なくせに冒険好きなんですよね。
タクシーでホテルに向かい、明日は夕方まで空いているので美術館を見て、町をお散歩することにしましょう。ホテルは古いけど清潔で落ち着いた感じ。夜はすることもないしはやく寝ようと思いましたが、普段は見ないテレビをつけてみたら、「ALWAYS 三丁目の夕日」という映画(後から聞いた話では岡山がロケ地だったそうです!)をやっていて、つい見始めてしまい、号泣!!!明日、目が腫れちゃうよーと思いながらも最後まで観てしまいました。静かないい夜(^_^)

2日。朝、ゴミ出しがないからいつもよりゆっくり起床(^_^;)。朝食をすませて、大原美術館を見学。
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日本最初の西洋美術中心の私立美術館。数々の名画が古い建物の中にしっくり納まっています。ルノワールの絵がここに運ばれたときにはまだ絵の具が乾ききっていなかったそうです。
名画が資産としてあちこちで売買されるのは昔からのことなのでしょうが、選び抜かれてここにやって来て大切に落ち着いて展示されているこの美術館の佇まいはほんとに美しいと思いました。
倉敷の街を少し散策。小雨も降りましたがすぐに上がっていいお天気に。
古い街並、くねくね曲がった小道、瓦屋根、白壁、、、運河の役割をした川沿いを歩き、お土産屋さんをのぞいたりしました。細い小道を入っていくと、そこにもまたおもしろうそうな風景が広がっています。
紅葉がきれい。
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さて、音だしを少しして、夜本番。お客さんは120人くらい。
館長である高階秀爾先生、箜篌(くご)やエジプトハープの復元をされた木戸敏郎先生のレクチャーとわたしたちの演奏。私はエジプトハープと筝。エジプトハープは、素材も箜篌が植物的なのに対して皮を張ったりガット絃を使っていたりして動物的で、音色も打楽器に近い。美術館の理事長さんも「あの音は血が騒ぎますね。」とおっしゃっていました。エジプトはアフリカだし。。あなたにピッタリ!と言われて、うむ、以前日記にも書きましたがやっぱり私はどうもアフリカ人に近いらしい(^_^;)(最近は自覚ありです!血が騒ぎやすいしね。。アフリカ人って最古の人類じゃなかったっけ?ともかく私は原始人に近いという気がしています。誇りを持って!(^^)!)

そして、筝の演奏。モネやゴーギャン、ルノワールの絵に囲まれて演奏できるなんてすごく幸せ!絵や建物、そして聴いてくださる方々の放つ空気。その中で音が自分の手から生まれていきます。ひとつずつ大切にしたい、そんな気持ちに包まれていました。
私に確実に起きている変化。演奏をすることによってまた知る自分の姿。でも、たぶん、自分という意識が少しずつ剥がれ落ちているような気がするんです。

終了後たくさんの人が喜んでくださって私に声をかけてくださいました。うれしかったです!とても!
ありがとうございました。
あふれるものはあるけれど、なぜかとてもとても静かでおだやかで伸びやかで、その空間に漂う何かを感じた時間でした。

名画を囲んでコーヒーをいただき、その後理事長さんや高階先生、木戸先生と共に会食。みなさんのお話はすごく刺激的。どんな話題からもどんどん話は広がって、深まっていきます。私はただ聞いてうなずいて驚いて喜んでいるだけですけれど、目と心はキラキラ!うれしくてしょうがないんです。好奇心の血が大騒ぎしてました(*^_^*)
こんなすばらしいすてきな方々とご一緒させていただけて、いっぱいお話が伺えて、お仕事に加えていただけて、おまけにほんとに大切にしていただいて、やっぱり私って幸せ者です(感激!)

演奏できることに心から感謝しています。
ここから私のすべてのことは生まれていくから。
そしてここにすべてのことはもどっていくから。


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