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2006年07月30日 『ナサケナイ イチニチ』

能力のないことを思い知らされるできごとというのは尽きることがありません。
凡人なんだからあたりまえ!落ち込むこと自体が思い上がりなんじゃないの?と自分に言ってみてもやっぱりこころはぐったりしてしまいます。

なすすべがない。さっぱりお手上げ。
身体も心もかたくなったままもう動かないよー!

もっと気楽に、もっと開放すればできるかもしれないけれど、ちいさくなっていく自分の存在がたまらなくみじめでますます凍りついていく。
でもね、自分で解決するしかないんだなあ。と、寝転がって天井を見つめて「ああ、わからないわからない。どうしてどうして?もういやだよー!」と叫んでみても解決なんかになるわけがありません。

不器用でいつだってなんだって習得まで時間がかかって少しは習得したかなと思ったら、また次にやってくる惨めな思い。安心できてこれでよし!なんて思える時間はないのですよね。
わかったかも!と思えるのは、もう次の課題の渦中にいるときだったりしますから。

勘のいい人は近道を簡単に見つけることができるんだろうなあ。
でも、できないなら、手探りで惨めな失敗を積み重ねてたくさんの無駄と思われるような努力をして、それでも見つかるかどうかわからないけれど、ともかくは立ち止まらないでいることなのでしょう。

。。。。。というわけで、また明日から自分という荒地を開墾していくのです。
これって泣き言?・・ですよね。

2006年07月26日 『久しぶりの青空』

本番やレコーディングが続き、しかも3回の演奏会の衣裳がすべて着物ということもあり、私の部屋はもう大変な散らかりよう(>_<)
毎日帰宅してはまず「寝る」ということを考えていたから、すべてのものは元の位置に戻らず散らかり放題。三枚の着物は干しっぱなしだし。。帰宅するたびにげんなりするものの片付けるパワーもなく、どんどん部屋の面積が狭くなっていくような状態。。。ああ、最悪!

そして、今日はようやくのお休み。おまけに久しぶりにおひさまも顔を出しています。よし!と朝から掃除洗濯、アイロン、雑巾がけ、着物をたたみ、小物も元の位置にもどします。汗だく!!
お昼は真夏のような暑さだったけれど、夕方からは涼しいさわやかな風がきれいになった部屋を通り抜けて気持ちいい。

本番は3回。
18日は現代音楽。西村朗氏の作品。本番前に録音。
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(左からチェロの多井智紀さん、私、フルートの多久潤一朗さん、尺八の藤原道山さん)

23日は美術家・中ザワヒデキさんの音楽作品展。
24日は上田恵子さんのリサイタル。古典と宮城道雄作品の演奏。

25日は中ザワさんの新しくリリースされるCDのためのレコーディング。
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(左から、パフォーマーで作曲家の足立智美さん、私、美術家の中ザワヒデキさん。レコーディングスタジオにて。)

その間に、友人のコンサートにも出かけました。

演奏することってなんだろう?
演奏しているときの自分は空間と時間の軸がずれたすきまにいるのかな。。。どこかのポケットにとびこんだように。

どう表現しようとかそんなことはなにも考えていない。
ただ、自分の中からあふれそうに湧き上がってくるものをちいさな珠の中にいっぱいにいっぱいに押し込めようとして、それをひとつずつ、あるいはつなげて、投げていく。
入りきらなくて余ったものがまだこんなにたくさんあるのに。という思いを残しながら。

粒子に満たされた空間には、その瞬間にゆらぎやゆがみが生まれる。

自分は一体聴いているのか見ているのかそれすらもう区別はつかない。。。


今日、買い物に出かけました。
振込みをしようとしたら銀行が移転。地図の前で呆然としていたら、杖をもってその前の日陰で休んでいたおじいちゃんが、東北なまりのとてもやわらかい口調で行き方を教えてくれました。ただ、道を教えてくれただけなのに涙が出てきて止まりませんでした。
そして、薬局でレジを待つ行列。私の後ろでベビーカーの中からかわいい赤ちゃんがにこにこしてこちらに手をさしのべています。ぎゅっと抱きしめたいくらいいとおしい。。

演奏することも音楽することも、きっとこれとおんなじなんじゃないだろうか。。。


2006年07月16日 『最近のとりとめのないおはなし』

今日はお祭りの初日。というわけで朝から祭り囃子がずっと鳴っています。
お昼前にはお神輿が到着。私もお参りに行ってきました!といっても我が家のすぐ向かいにお神輿は一週間ほど祀られているので、トントントンと階段を降りて道路に出ればすぐにお参りできます。

そうかぁ。。。もう一年たったんだぁ。
今夜も盛り上がっていますが、初日は近所の方々が集まってビールをのんでお神輿のまわりで祭り囃子を聴きながら宴会が催されます。私も昨年は通りがかってなぜかその場に参加。大家さんはじめ昔からこの町に住んでいる方々のお話をきくことができました。
「あの石を取っちゃったから、あそこの交差点は事故が多くなったんだよなあ。」とか、私がきれいなお神輿を写真におさめようとしたら、「今ここには神さまの魂が入っていてここにいらっしゃってるんだよ。」と言われ手を止めたこと。。。などなど。
うーん。。やっぱりいい町なのだ!!

さて、そういうわけで祭り囃子が流れている間はどうしてもそっちに耳がいってしまうので、音が止んでは練習したりしていたけれど、夜になるといよいよ祭り囃子は途切れることがないのでこうして日記を書いています。

ここ数日は朝からリハーサルに出かけることが多くて、夜中練習などに興じているようではさすがに睡眠不足で体力がもたないなあ。。と思っていたらピンときました!(^o^)
そうだ!私はこの季節、生活時間をサマータイムに切り替えるのだった!サマータイムといっても朝型に変えるということなんですけれどね。

さっそく実行!夜はともかく何も考えず寝る寝る。朝は6時頃に起き出して窓を開けて風を通し、朝食掃除洗濯などなど、ひととおり終えたら読書。そして練習。これだけのことが午前中にできてしまうのです!
最近の読書は、時間が途切れるせいかいろんな本をちょっとずつ読んでます。丸谷才一「新々百人一首」、清少納言「枕草子」、ブラッドベリ「たんぽぽのお酒」、レヴィ・ストロース「みる きく よむ」、などなど。もちろんよく理解できないこともたくさんあるけれど、それでもそれが後から急にふっとこれだったのね!と思い出すこともあるし、心にひっかかることや心を動かすことはどこかに必ずあるものですから。
とりあえず流し読みでも新しい世界を垣間見ることは楽しいことです。

そういえば、最近は「久しぶり」なことが多いです。18日に現代音楽の演奏会があり(これまた久しぶりに難しい五線譜を解読。)、そのリハーサルで何年かぶりに芸大に行きました。ホール棟という新しい建物ができてはいるものの5-109と言われる教室も演奏会のパンフレットにあふれたところも変わってなかったかな。。そして、昨日もそのリハーサル。今回の企画の川島素晴さん、藤原道山さんも久しぶりにお会いしました。3人が一緒なのは4年ほど前のレコーディング以来。
今回は西村朗さんの割合昔の作品。ヘテロフォニーの萌芽期の作品といった感じ。筝はトレモロが多用されているし、全体に最後まで強い音量のまま、しかも切迫した箇所も多いので、私の血管は切れそうです(^_^;)
本番は録音も入るそうなので、ドキドキです。

さて、少し前までずっと和歌山でレッスンをしていました。この時期は8月にある私の教室のおさらい会や桐蔭高校が今年は全国大会(祝!!)出場とあって、私は熱血先生になってます!というかみんなの熱気がすごいのです!でもまあ、それをさらに煽っているかも。。。
教室の生徒さんは、こどもからおとなまで総勢20人の出演です。

レッスンでは、いろんなお話も楽しみのひとつ。
こどもちゃんなら、今学校で何やってるの?とか進学のこと、読んでる本の話、百人一首を一緒に言ってみたり。。就職に悩む女の子、ボランティアの話、庭に咲いている花の話、お子さんの話、最近あったうれしいできごとなど、ときにはかなしいこともあるけれど。。。そういえば、私の教室で一番の先輩(といってもまだまだ若いんですよ!)が結婚して、島根にお嫁に行き、なんと今おなかには双子の赤ちゃんがいるのです(^_^)vそんな大きなおなかを抱えつつ遠い和歌山まで通ってくれています。祈安産!

いいことばかりじゃありません。病気、介護、そのほかの精神的肉体的な不調の時期もあります。みんなどんなときも一時休むことがあっても、またお筝が弾きたくなってもどってきてくれます。
励まし合える仲間がいて、お筝を弾いていると幸せな気分になって元気になれる、そんな教室でありたいといつも思っています。
本番は8月19日。みなさーんがんばりましょうね!!

高校生たちの全国大会は野球でいえば甲子園。今年は8月6日京都で開かれます。緊張の演奏と京都小旅行のご褒美とね。
関西だけじゃなく進学のため和歌山から離れたOGたちもそれぞれの場所から駆けつけてくれます。
みんないい子たち!ほんとにひとりひとり個性がちがったけれど、みんな大好きだったな。顧問の先生もそうしてこどもたちを見守って支えてきてくださいました。
今までの成果を思い切り発揮しなくちゃね!ファイト!

暑い夏。
私も練習しなくちゃならない曲、暗譜しなくちゃならない曲をたくさん抱えています。他人事ではないぞ(>_<)

まだ静かな朝の時間、洗濯ものを干しながら山を見て「毎日が新しい一日なんだ!」と実感します。
ほんの少しの発見に心が動く日々。それを素直に喜びたいと思う今日この頃。。。


2006年07月13日 『今日は短めに。』

毎日暑いですね。
しかも、和歌山の暑さは湿気が重くてまるでサウナの中にずっといるような蒸し暑さ。

落ち込みと立ち直りの周期が短くなったような気がします。
落ち込みやすくなったのか立ち直りやすくなったのか、弱くなったのか強くなったのかよくわかりません。

落ち込みの原因は、自信喪失自己嫌悪。これは毎度のこと。。。
立ち直るために必要なものは、受容と努力と希望かなあ。。。?

しかし、衝動と矛盾と。。。自分のなかにどうしようもない生き物を飼っているようでいつももてあましてしまうんですね。。。コマッタコトデス(-_-;)

さあ!でもこんな暑いときには梅干がいいですよ。(ちなみに梅干は和歌山の名産品です!)
すっぱいものがからだから元気づけたりしてくれるものです。

食べるものは大事!からだを作るものだから。こころだって作るんです!たぶんね(^_^)

2006年07月07日 『七夕(たなばた)の日に』

昨夜は、練習しつつ筝の横に寝転がったが最後とうとう朝まで寝てしまいました。
最近は、暑くてギラギラした日中に練習する気になれず、夜しかも夜中に涼しい風に吹かれながら筝や三味線を弾くということにはまっています。(今どき、音出しもままならないところが多いのに贅沢ですよね。。。。)

今日は七夕ですね。これは旧暦の年中行事ですから今の時間や季節感とはかなり違うものがあると思います。実際旧暦の7月7日といえばたぶん夏の終わり秋のはじめといったところ。お節句は大抵は悪いものを流していいことがありますようにとかみさまにお願いする日。新暦だけれど、駅や町のあちこちに短冊を吊るして立てかけてある笹を見ると私も心に秘めた願い事をそっと五色の短冊に託したくなります。
凶事を祓い清め、願いをかけます。七夕の日は芸事や書の上達を願う日でもあるようです。

さて、一昨日は朝から北朝鮮について報道が続いていました。この日は、「東京の夏」音楽祭のオープニングの日で私は初台の東京オペラシティ・タケミツメモリアルホールにコンサートを聴きにいくことになっていました。ちょうど帰りのラッシュ時の新宿駅はぎっしり人でいっぱい。
ここに突然爆弾が落ちてきたらどうなるだろう?どれくらいの人の命がここで断たれ、どれくらいの家族がかなしみ、そしてどんなにたくさんの憎しみが生まれることだろう。ひとりひとりに生活があり、呼吸があり、支えあうひとたちがいて、それはほんとはとても大きなことなのに、ひとりひとりの人間は破壊者の前にはだんだん遠くなりただの塊というきわめて大ざっぱなものに変貌していく。
小さなことが見えなくなる。。。ちいさな声、ちいさないのち。

そんなことを考えながらホールに到着。
今夜はヴァイオリニスト・ギトリスとブルネロ(チェロ)、小山実雅恵(ピアノ)の共演。ギトリスは御歳84歳。現役最高齢のヴァイオリニスト。クライスラーの小品を数曲。遊び心いっぱい。もとのかたちってどうなってたっけ?というほど崩れているのだけれど、その中にあるとても大切なものは強く伝わってきます。
涙が流れました。
音楽のすばらしさはもちろん、こうして平和な状態で音楽を聴くことのできる幸せを感じて。。。戦争はいつだって隣り合わせ。わたしたちの今の平和もこんな幸福も多くの犠牲の上に成り立っていて、だからわたしたちはそのひとたちの願いを無にしてはいけないし、忘れてはいけないのです。
ギトリスは、舞台でジョークをとばし、イスラエル出身だからかどことなくクレズマー音楽のにおいもあって自由で。アンコールは即興演奏でしたからあとのふたりはふりまわされっぱなし。
ちょっといじわるで冗談好きで、ドライな感じではなく豊かで気楽でおおらかでやさしく、そしてなんといっても腕は天下一品。

なんてすてきなんでしょう!

いい一夜でした。クラシックもロックもボサノバもわらべうたも、現代音楽も、私の中では全部同じ。心にしみていく感動。。。
その裏側で、なぜ戦争はなくならないのだろう?と。こんなにたくさんの犠牲とかなしみを生んでいるというのに。。。わたしだってそうただ思ってるだけじゃない!という自分への怒り。

そして、昨日。
23日のパフォーマンスのリハーサルが我が家でありました。美術家の中ザワヒデキさんと音楽家の足立智美さん、そしてお世話してくれている福永綾子さん。

演奏家としてできること。演奏の可能性を提示すること。
ひとつの楽譜を音にしていくとき、作曲者の思想や感覚に近づくことをまず考え、探っていきます。
作るひとに対して知りたいという気持ちは強い。作品の背景にあるその人の意図するところ。
でも、本を誤読するように(私は自分の都合のいいように誤読することが多い。。)知ったところで違ってるかもしれないし、さらに忠実に表現できるわけではありません。
それは結局わたし自身の感覚から入り、わたし自身から現実の音になって出て行くのですから。。。

演奏のかたちはわたしのかたち。
どんなひとのかたちにもなれて、どんなひとのかたちにもならない。
そんな演奏家でありたいと今は思っているのかもしれません。。。

努力と経験を重ねながらも柔軟であること。
柔軟であるためには、また更なる多くの努力と経験が必要なような気もしています。
広い世界にいて、たくさんのことに反応できる性能のいいアンテナを持っていること。
拒否よりトライ!そして受容なのかな?そしてそして話しかける勇気でしょうか?

。。。と自己をふりかえった朝。7月7日、鎌倉のお天気はくもりです。

2006年07月04日 『シカゴでのライブ・・・カール・ストーンとの出会い』

今年2月にシカゴに演奏に出かけました。このときはひとりで。。
そういえば、ここ3年くらい毎年シカゴとドイツに出かけていることに最近気づきました。(遅い!)
2月は真冬。寒くて寒くて気温は零下15℃。シカゴに到着した途端、耳がちぎれそうに痛かったのを思い出します。今回もジーン・コールマンが招待してくれました。いつもほんとうにありがとう!

さて、今回は何が待っているのだろう?ギリギリまでコンサートの予定ははっきりしない。うーむ。。ワークショップとコンサートをいくつか?
到着後、スケジュールをジーンから聞いて、なんと!シカゴ大学で今回はカール・ストーンとのライブが予定されているらしい!カールさんとは、ライブハウスなどでお目にかかることがあって、この少し前に帰り道がたまたまいっしょで歩きながら音楽のこと活動のことについてお話したばかりでした。いつかご一緒させていただければうれしいなあなどと思っていましたから、こんな早い時期に思いがけず実現したことにびっくりしました!(ジーンのおかげです!)

シカゴ大学の中に教会の建物があって、そこで2日間にわたってコンサートがあり、一日めはカールとジーンと私で即興のライブ。2日めは私のソロとシカゴのアンサンブルとの共演で数曲、現代音楽のコンサート。

コンサート当日、やっぱりものすごい寒さ。
冷え性の私はめっぽう寒さに弱く、リハーサルの時間には天井の高い教会ゆえに暖房はなかなか効かず、大学側が美術作品を展示してあるお部屋を用意してくれました。といっても、即興なので楽器の準備と次の日の曲の練習をひとりで黙々としていました。展示室のため学生たちの出入りは自由。なぜか観客がひとり増えふたり増え、そのうち大学の先生たちも登場し、椅子も出てきて、すっかり人でいっぱいになり、ミニコンサートのような感じになってしまいました。
しかーし、私は英語で説明など逆立ちしたってできない(>_<)(あ~、こんなとき英会話ができればなあ。。。)
と、そのとき、ジーン、のんびり登場!この事態に驚く!
いきなり、ワークショップがはじまってしまいました。
とってもうれしいんだけど、学生の質問は難しすぎて、ジーンが簡単な英語に訳してくれるんだけれど、それでもわからないことがいっぱい。日本人もいないし。。。ああ。私は明治開国直後の日本人か遣唐使か?(-_-;)

まあ、そんな状態でリハーサルを終え、ややあたたまった会場へ。
カールとあいさつ!シカゴでお会いできるなんて!しかも一緒に演奏できるなんてすごく幸せです!と日本語で。カールさんは日本語がすごくお上手なのです。
さて、会場の準備。前にシカゴ大学でリサイタルをしたときに手伝ってくれた方と再会!すごく親切で明るくて愉快なおにいさん。彼もよく覚えてくれていて、しかも、その手には見覚えのあるテーブルが!!!
以前のリサイタルで物置台がなくて困っていたら、彼が用意してくれたもの。
わあっ!ずっと置いててくれたんだ!(感激)
彼はテーブルを指さして「ほら!ヨウコの名前が書いてあるだろ?シカゴ大学にずっとおいてあるからいつでも演奏においで!(もちろん英語です。)」と言ってくれました。ますます感激!!!
ありがとう!

そして、サウンドチェック。即興だからもちろん何が起こるかはまったくわからない。。。

本番!よろしくお願いします!
私はコンピュータ音楽というものを理解しているとは言いがたいし、もちろんどんな風に音が出てくるとかそんなことは皆目わからない。第一わかったところでどうすることもできないし。。。
出てきた音に向かうのみ!
カールのコンピュータからは濃密で豊かな音が次々と出てくる。ポップなものも世界の果てにありそうな音も、それがまるで映像を観ているように吸い込まれるように消えていったり、ぐにゃりとゆがんだり、あるときには降ってくる。
私は、筝からあるいは筝以外のものから音を出す。最近、音に対する感覚がまた少し変わったような気がします。それは特にノイズというものに対して。。楽音以外のものということかな?
たとえば、工事のときのドリルの音に涙が出たり、車のタイヤの擦れる音にたまらないかなしみを感じたり、、、今まではそんな音に自分のこころが反応することはありませんでした。おもしろいとか興味深いとかいう気持ちはあったけれど、こころの奥の深い部分に時折突き刺すように入ってくる感覚を持ったのはここ最近です。
今日の即興はどうだったのだろう?私は幸せだったけれど。。。漂う音の海をまるで泳いでいるように。
終わった後、カールさんとは「また今度は日本でやりたいね!」と握手。笑顔。それが、またまたこんなはやくに実現することになりました。7月16日(詳しくはスケジュールのページをご覧下さい。)六本木スーパーデラックスにて。

日本から音楽、音響、映像の勉強をしに留学してきている日本人の男の子たちが聴きに来てくれていました。どこからこの情報を得たの?なんて愚問。今どきどこにいても情報はたくさんたくさん手に入ります。
「筝ってかっこいいですね。」と、彼らは言ってくれました。うれしかった!
筝は美しくてかっこよい!
私も同感!やっぱりとても魅力的な楽器なのです!

このライブの後数日シカゴのあちこちでコンサートとワークショップなど。

どんな音もどんな楽器も、その生まれた場所生まれ方を超えたとき、エキゾチズムやノイズあるいは電子音という枠は易々と飛び越えて直接ひとのこころの奥に飛び込んでいくことができる。今、そんな実感があります。

カールさん、準備中です。
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マイテーブル(^_^)v
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駆けつけてくれてありがとう!
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2006年07月03日 『ドイツ演奏旅行のこと(最終回:バンベルク編)』

さてさて、すっかり間があいてしまいましたが、ドイツ旅行最終地は古都・バンベルクです。
水辺に立ち並ぶ街並は中世の面影を残していて、町全体が世界遺産に指定されています。

ここでは、若い民族楽器によるユニットとの交流を中心に彼らが準備してくれたサロンコンサートが開かれました。彼らは、ほんとに親切にわたしたちを歓迎してくれました。昼間は町の至るところに案内してくれて、おいしいところでビールや食事、夜には手作り持寄りパーティーも開いてくれました。コンサートに関しても、準備から運搬や会場作りまですべて彼らが分担して行ってくださいました。

彼らが奏でる民族楽器の中には見たこともないようなものもあります。どうやって音を出せばいいのかもわからないような楽器。それは現代のもののように整備されていないからすごく不安定で、どこか間が抜けていて、でも味わいがあってなんともとぼけていていとおしい。わたしたちはもちろん彼らの演奏を聴かせてもらいました。いろんな曲。オリジナル曲も含めて。そんな楽器を愉快にのびのび演奏する彼らを見て「楽団」ということばがピッタリな気がしました。ブレーメンの音楽隊のおはなしも思い出しました。いくらでも曲は出てくるし、みんなお食事やビールをいただきながら笑ったり聴き入ったり、こんなことでは朝になっちゃうよーというくらい延々と続き、時間のたつのを忘れました。

この旅行で思ったこと。
生活の中の音楽の位置。そして、音楽がつないでくれるもの。

彼らと交わしたことばはほんの少し。でもいっぱい笑ったし、別れるときはつらかった。
わたしたちは友達。

熱心に聴いて、惜しみなく拍手をくれたドイツのひとたち。そこに生まれたもの。

ことばが通じなくても音楽はひととひととをつないでくれる。あたりまえのように言われていることだけど。。
ことばが通じるはずなのに断線している日本の中に音楽がほんとはとても必要なんじゃないかしら?
当然と思っていることに努力はなく、気づきもなく、いつか怠惰になって光を失って濁っていくのかもしれません。

にぎやかにみんなで観光し、大騒ぎし、または細くうねった石畳の道をひとりで歩き、かわいらしいものを見つけるとお店に入ってみたりして。。。
音楽はどうして絶えることがないのだろう?
そんなことをずっと考えていたような気がします。

最後に、バンベルクで撮った写真をいくつかご紹介します。

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おしまい


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