ブラジル音楽から打って変わって、今度は11月8日に古典芸能の邦楽家の方々が作品を発表される演奏会に出演させていただきます。
私は、今藤長龍郎さんと清元栄吉さんの共作「顔(おもて)」で、十七絃を演奏します。
普段はほとんどご一緒させていただく機会のない長唄や清元の方々との共演はすごく楽しくて、勉強になることが多いです。掛け声や間の取り方、専門用語、ことばの発音・発声の美しさ・・・すべてが新鮮で刺激的です。
音楽以外でも興味を惹かれることがいっぱい。お名前が芸名なので同じ苗字?の方が何人も!(まさに歌舞伎界!)ですからみなさんファーストネーム?で呼び合われます。お着物の着こなしや楽器の取り扱いや所作の美しさにもうっとりします。
おふたりの作品はこれまでに数曲演奏させていただいていて、もう10年以上のおつきあいになります。
清元栄吉さんは東京藝大作曲科のご出身で現在は清元の将来を担われる清元三味線奏者ですし、今藤長龍郎さんは東京藝大邦楽科のご出身。長唄の名門のお生まれで生粋の長唄三味線の奏者であるにも関わらず洋楽にも精通してらっしゃるマルチな音楽家です。
そんなおふたりの作品は、ちょっぴりユーモラスだったり、見せ場があったり、あやしげな場面や、しっとりした場面などいろんな世界が絵巻物のように展開されていきます。
弾きながらつい聴き入ってしまいます(笑)。
「肚を据える」日本の伝統の力を感じる演奏会です。
ぜひお運びください!
 
創邦21第14回作品演奏会
11月8日(火)紀尾井ホール 18:30開演(18:00開場) 一般4000円(前売り3500円)
http://soho21.jp