ブラジル音楽・ショーロのリハーサルはいつも和やか。
シェンさんはじめ田嶌さん、栗山さんはいつもブラジルの香りを運んでくださいます。おおらかで包容力があって、爽やか。それもこれも余裕があるからこそ!
音楽することが普通に生活すること。そんな空気感がとても素敵。
ブラジルでは、音楽と体育の授業がないそうです。サンバやボサノバなど素晴らしい音楽が満ちていて、サッカー王国なのに?と驚きました。でも、きっと生活の中に普通にあることだからわざわざ学ぶ必要なんてないんだなあ。と納得したのでした。沖縄も同じような感じです。みんな音楽は生活の一部だから、演奏することに緊張もしないし、誰もが歌って踊れる。本当に素敵だなあ。と思います。
私の箏のアレンジは、通常のコード進行無視。にもかかわらず、シェンさんも田嶌さんも栗山さんも、本来ならぶつかるところを「それおもしろいね!いいよ👍!」と新たな工夫の種に変えてくれるのです。
ニューヨークでジャズを勉強している友人が、「ブラジル音楽のハーモニーの感覚は先の先で調和するようなすごいものだけど、それを普通に即興でできちゃう感覚は信じられない。」と言っていました。
だからこそ変則的なことを拒否せず、スパイスにしてしまう!
「技」とはこのことですね。
ともかく、箏の音は響きが読めない!
西洋音楽で不協和音といわれるハーモニーが箏では心地よくて、ハモるはずの和音がなんだか濁っていると感じることが多々あります。西洋音楽の理論がそのまま箏にはあてはまらないと思いますし、雨や波の音、木々のざわめきや虫の声など自然の音はけして協和音ではないけれど安らぎを感じますから、やはり箏は自然の音に近いように思います。
楽器の木目、年齢、糸締めの強度、爪の厚さ・かたち、環境、その組み合わせによって箏の音は大きく変わります。弾きながらそれぞれの曲との相性を考え、選んでいきます。リサイタルに向けて今その作業の真っ最中。
本番はもちろんまた条件が異なりますけど、準備は大事!
箏に触れてから48年も経ったというのに、やっぱり箏は不思議。神秘です。
今回私が演奏する楽器はこの3面。
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そして、やっぱり箏も休養(睡眠?)が必要なのです。油單をかけて『おやすみなさい。また明日!』
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